ソムリエの仕事はきついの?
ソムリエってどんな仕事なの?
この記事を読み進めて行くと、こんなことがわかります
- ソムリエの仕事内容
- 実際の1日のスケジュール
ソムリエを目指しているあなた、飲食で働いていて興味ある方も最後までお読みいただけると嬉しいです。
今日もきてくれてありがとう!
カメックス GO! GO!
みなさんこんにちは!
シニアソムリエの『かめくす』です!
レストランで黒のジャケットとタブリエをまとって、縦横無尽にそして優雅に立ち居振る舞う姿は、ダイニングの装飾のひとつとなり、ソムリエって本当にカッコ良くて魅力的ですよね。
レストランでソムリエが居るのと居ないのとでは高級感が全く違いますし、信頼感も得られますよね。
今回は『でもソムリエってキツいんじゃないの?』と言う質問にお答えします。
結論から言うと正直『結構きつい』です。
何が『きつい』のか、私が以前勤めていたレストランカメール(仮称)【東京のフランス料理店】での経験を交えて詳しく解説していきます。
この記事で言うソムリエは【日本ソムリエ協会】認定の『ソムリエ』です。
ソムリエ関連の記事も合わせてご覧ください。
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ソムリエの仕事はきつい?一日の仕事を紹介
ソムリエとは・・・
ソムリエは日本ソムリエ協会が主宰している認定試験に合格するとソムリエとなり、輝かしいぶどうのバッチがもらえます。
試験を受ける前にも飲食経験年数などの規定もあり、今も昔も合格率は30%前後でかなり難しい資格のひとつです。
ソムリエは職業でもあり、レストラン内の役割でもあります。
業態や店舗規模、事業方針などで業務は変わってきますが、私が勤めていたレストランカメールでは、飲料のみを管理しており、ソムリエは6人在籍してました。
ソムリエの業務
わかりやすく【営業外】と【営業内】の2つに分けて簡単にお話しします。
やることいっぱいあるかめ〜
営業外
業務内容
- 飲料の仕入れ・発注管理
- 飲料の補充
- バーカウンターの清掃・準備
- 予約を確認して必要であれば事前にデキャンタージュを行う。
*デキャンタージュとは比較的年代の古いワインにある澱(おり)を取り除く作業です。 - ワインリストの作成・更新 (ぶどうは毎年収穫されるのでワインは無限です)
- 顧客リストの管理
- プロモーションの企画・作成(主にワイン)
- お客様と婚礼で提供する飲み物全般の打ち合わせ (試飲してもらったりします)
- 酒屋さんと商談
- 営業後のグラス磨き *洗浄機で洗ってから全部2度拭きします。
リーデルやバカラは薄いから割れやすいかめ〜
営業内
業務内容
- お客様にワインリストをお渡しし注文をとる。(味のお好みや料理との相性などを提案する)
- 飲料の提供
フランス料理のフルコースに合わせて飲み物を提供します。
食前酒 → シャンパン → 白ワイン → 赤ワイン → デザートワイン → ポルト酒 → ブランデー → マールやグラッパ(強いお酒です) - ワイン提供温度の提案・グラスの選定
- ワインの抜栓 (一日に30本ぐらい、多い時はその倍ぐらいワインを開けていました)
- テイスティング (ブショネ*を提供しないよう必ず抜栓後に味見してました)
*ブショネとは簡単に言うとカビのような異臭のする状態のワインです。 - ダイニング(ホール)全体をみてワインの継ぎ足し、ミネラルウォーターもしっかりとサーブします。 (お客様との会話も楽しみ、付加価値を提供します)
- デキャンタージュ
(赤ワインだけではなく、白ワインや場合によってはシャンパンもやってました)
*デキャンタージュとは比較的年代の古いワインにある澱(おり)を取り除く作業です。
30,000本以上のワインを開けてきたかめ〜
ソムリエの業務を【営業外】と【営業内】で解説してきましたが、
これから具体的に一日の流れを紹介していきます。
ソムリエの一日の仕事
【ランチ】
9:20 出勤
- ソムリエもサービスもこの時間に出勤します。
(*ソムリエは飲料提供、サービスは主に料理提供を担当します)
9:30 営業準備
- バーカウンターの準備(バーの清掃、レモンやライムなどカッティングフルーツの仕込み、スピリッツの補充など)
- ミネラルウォーターやビールなど飲料の補充(地下の倉庫から冷蔵庫に補充)結構汗だくになります。
- デイセラー*のワイン補充(メインセラーからの補充)昨日販売されたリストの数量をそのまま補充するイメージで階段の上り下りを数回繰り返します。
- シャンパンクーラーに水と氷をはり、ミネラルウォーターの準備(8箇所ぐらい)*主に人気があるのはエビアン・ペリエ・サンペレグリノの3種
11:00 休憩(マンジェ)
食事することをフランス語で『マンジェ』って言います。
よしっ!マンジェいこう!
- 休憩室で食事をします。数十人分の食事を新人の料理人やたまにシェフが担当することもあり、とても美味しかったです。
- 新人料理人はここで腕を磨きます。
- 時間とスペースがあまりないので、みんな10分ぐらいで食べ終わります。
ここで食べるのが早くなったかめ〜
11:30 ランチオープン
- オープンと共にお客様が来店し12:00には満席になります。
- 客層のメインはマダム
- ランチ客単価は7,000円前後
- ソムリエはアペリティフ(食前酒)やミネラルウォーター、ワインなどのアルコール類の提供以外は主に行わず飲料のサービスに専念します。
- ソムリエはワインのオーダーをとり、必要であればデキャンタージュをお薦めし、コミソムリエ(新人)に準備させます。
- シェフソムリエは基本的にダイニング(ホール内)に常に居て目配せをし、必要な事は全てソムリエやコミソムリエに指示を出します。
最初はみんなコミソムリエからスタート!
14:30 ランチクローズ
- 最後のお客様を玄関でお見送りし、ランチの片付けに入ります。
- デイセラーやその他の飲料の補充(朝とほぼ一緒)
- グラスを洗浄して磨きにかかります。
- ディナーの予約確認
16:00 顧客リストの作成
- 前日の夜と当日ランチにご来店されたお客様の顧客リストを新規作成・更新。結構大変
この時間はいつも眠かったかめ〜
16:30 休憩(マンジェ)
- 昼と同じで10分で完食
- 歯磨きして心の準備!
【ディナー】
17:00 デイナー準備
- 予約の再確認
- テーブルの担当・個室の担当など役割確認
- シャンパンクーラーの準備
氷と水を入れて12個準備します - バーカウンターの準備
17:30 ディナーオープン
- 夜は昼と客層が変わり、ビジネスでの接待がメインとなる。
- 会社のトップクラスが来店されるので、10万ぐらいまでのワインが結構出る。
- 個室もありVIPの接待だと客単価50,000円ぐらいいく時もありました。
- 平均客単価は15,000円ぐらいだったと思います。
- 有名芸能人やスポーツ選手もよく来店されました。
21:30 ラストオーダー(最終入店)
- 提供されるのは主にフルコースだったので、ゲスト(=お客様)の滞在時間は2時間前後。
- ゲストが24時過ぎまで食事をしているのは良くあることで居心地の良い雰囲気でした。
- 徐々に閉店に向け作業を進めていきます。
23:30 閉店
- 飲料の片付け、空き瓶の廃棄
- グラス磨き
- 発注業務
- ディナーで販売されたワインの記録をとる
24:00 業務終了
- 終電に乗るため急いで着替えて駅まで走ります。
- 終わってから同僚と飲みに行く事はほとんどなかったです。
終電で立って寝てたのを思い出します
ざっと【ソムリエの一日の仕事】を話してきましたが、通勤時間は1時間半ぐらいだったので、朝7時半には家を出て、深夜1時半ごろ帰宅って感じです。
これらの仕事は午前・午後のシフト制ではなく、上記にあげた朝からラストまでが通常勤務です。
また週末は結婚式が多く、ランチ・ディナー共に貸し切りの日も珍しくなかったです。
結婚式は準備が多いので、平日よりも2時間早く、7時半には出勤して準備開始でした
6時前のほぼ始発電車に乗る為、寝る時間がないのはもうお分かりだと思います。
週末の朝電車で座れたのが本当に幸せを感じたかめ〜
まとめ
『ソムリエの仕事はきついの?』
『ソムリエってどんな仕事なの?』
そんな疑問に答えるため『ソムリエの一日の仕事』を私の体験を基にお話ししてきました。
ソムリエは決して楽な仕事ではありませんが、得るものはとてつもなく大きいです。
この記事を読んで判断材料にしてもらえれば嬉しいです。
関連書籍
シニアソムリエの私が最初に勉強したワインの本を紹介します。
今ではシニアソムリエの資格を持っていますが、ワインに興味を持ち出して勉強を始めたのはこちらの書籍です。
【田辺由美ワインブック2021】
今日もありがとう!
また会うかめ〜
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