アロマとかブーケとか何?
バルサム香とか還元臭とかよくわからない
ソムリエ・ワインエキスパートの二次試験対策でテイスティングの勉強をしているんだけど、よくわからなくて困っているってことありませんか?
今回はソムリエ二次試験対策でワインの香りについてこれから勉強する人に向けた内容です。
私も以前ソムリエの勉強をしているときに、何だかよくわからなかった用語が結構あったので、それをわかりやすく解説していきます。
シニアソムリエの『かめくす』がお届けします
ワインテイスティングの基礎知識、【香りの分類11選】
においってそもそも何?
『揮発した物質を鼻腔で感じとること』です
当たり前ですが匂いは鼻から嗅ぎますよね。
ですが実は鼻からだけではなく口からも嗅ぎます。
鼻と口から嗅ぐんですね
香りは口から入り、クチの奥を通って遠回りしてから鼻腔で感じる『後鼻腔性嗅覚』と言う経路もあり、それがワインの香りを嗅ぐうえで重要となります。
この鼻と口の両方で感じることが大事です。
それではどこに気をつけてテイスティングをしていけば良いのかを解説していきます。
ワインの香りは3段階
それでは基本中の基本のアロマからいきます。
超カンタンに解説していきますね。
第一アロマ
ぶどうそのものからくる香り。
白ワインだと花の香りが強く表れ、赤ワインだと果実の香りが強く感じられます。
第一アロマは『花・フルーツ・植物』などの香り
第二アロマ
発酵の段階で生成される香り。
一次発酵
アルコール発酵ではアルコール・炭酸ガスのほかにエステルも生成され、バナナやマンゴーなどの香りが含まれる。
二次発酵
MLF(マロラクティック発酵)で生じるヨーグルト・杏仁豆腐・カスタードの香り
特殊なMC法のマセラシオンカルボニック(炭酸ガス浸透法)では、強制的に浸透させることにより、赤いベリー系の香りや甘いスパイスの香り、特徴的な『キャンディ香』が生成される。(ボージョレヌーボーなど)
あめちゃんはマセラシオンカルボニック!
また第二アロマの強さは低温で醸造されると強くなり、高温だと香りが貧相になる。
フルーツや花の香りが強く残っている場合は低温醸造だと飲む前から仮説が立ちます。
第三アロマ(ブーケ)
第三アロマは大きく2つに分けられます
- 木樽の香り
- 後発酵・第一アロマが熟成して変化した香り。
木樽の香りで特徴的なのはヴァニラ香があげられます。
大樽(500ℓ〜2400ℓなど様々)で熟成したものよりバリック(225ℓ)の小樽で熟成をした方がより香りは強くなリます。
後発酵は熟成により酸化が進むことにより、元々あった花やフルーツの香りが徐々に弱くなり、ドライフルーツやジャム、タバコの香りが徐々に強くなり複雑になります。
後発酵の例
第三アロマ | 元々の香り |
---|---|
ジャム | 生フルーツ |
ドライフルーツ (ジャムより熟成) | 生フルーツ |
枯葉、タバコ | 若い草 |
香りの分類【11種類】
香りを11種類に分類してそれぞれワインにある具体的な素材を抜粋しました。
ひとつひとつの言葉を見て香りを思い出す訓練をしてみてください。
- 花
- 草
- 木
- 果実
- ドライフルーツ
- スパイス
- バルサム香
- 焦げ臭
- 加工食品
- 動物
- 化学物質
1 花
- アカシア
- アヤメ
- カモミール
- バラ
- サンザシ
- ゼラニウム
- オレンジの花
- リンゴの花
- スイカズラ
- スミレ
- ユリ
- ジャスミン
2 草
- ミント
- ユーカリ
- レモングラス
- ローズマリー
- セージ
- グリーンオリーブ
- ピーマン
- 種実類の殻
- 若草
- しだ類
- 芝生
- きのこ
- トリュフ
- 苔
- 腐葉土
- 枯葉
- 紅茶
- タバコ
- ホップ
- ハチミツ
3 木
- オーク
- アカシア
- ヒノキ
4 果実
- レモン
- ライム
- オレンジ類
- さくらんぼ
- いちご
- ラズベリー
- カシス
- スグリ
- アプリコット
- 白桃
- 黄桃
- パイナップル
- バナナ
- ブラックベリー
- ブルーベリー
- リンゴ
- 洋梨
- マスカット
- プラム
- パッションフルーツ
5 ドライフルーツ
- レーズン
- イチジク
- ドライプルーン
- ジャム
- コンポート
- アーモンド
- ヘーゼルナッツ
- くるみ
6 スパイス
- タイム
- バジル
- シナモン
- クローヴ
- フェンネル
- 甘草(かんぞう)
- ナツメグ
- ローリエ
- ラベンダー
- 生姜
- 胡椒
- ヴァニラ
- 八角(アニス)
7 バルサム香
- 松脂
- ねずの実
- 樹脂
8 焦げ臭
- トースト
- アーモンド
- ブリオッシュ
- ビスケット
- コーヒー
- ココア
- 燻製
- チョコレート
- カラメル
- 火打ち石
- ゴム
- タール
9 加工食品
- バターチーズ
- ヨーグルト
- 小麦
- 酵母
- ビール
10 動物
- なめし革
- 肉
- ジビエ
- 猫のおしっこ
- ぬれた犬
11 化学物質
- 酢酸
- 硫黄
- 薬品類
- 殺菌剤
- セルロイド
- マニキュア
- 石鹸
- ワックス
3つのトレーニング方法
- ブラインドテイスティングをする
- 普段から香りを気にするようにする
- ワインの香りのサンプルを使ってみる
1 ブラインドテイスティングをする
ブラインドテイスティングをやるには、できればもう一人いた方が良いですね。
グラスはなんでもOKですが、できれば香りをしっかりと感じられる『ISO国際基準協会テイスティンググラス』で訓練するのがおすすめです。
ISOテイスティンググラス
もし一人でブラインドをするならグラスの裏に見えないようにシールを貼っておくやり方も試してみてください。
またボトルスリーブを使用して、中身がわからないようにするやり方も工夫次第で有効です。
ボトルスリーブ
2 普段から香りを気にするようにする
普段から意識していると、『あっ、キンモクセイの香りがする』とか『この路地マッシュルームの匂いがする』とか感じられるようになります。
花の香りや土の香り、コーヒーやジュースの香りも訓練すると全く違うニュアンスが感じられるので、意識するようにしましょう。
100均
世の中は便利になったもので100均大手のダイソーやセリアでもハーブは揃えることができます。
スパイス(ローリエ、タイム、シナモン)やバニラエッセンスなど使えるものも買えるので、節約してワインや本代にまわすのが得策ですね。
3 ワインの香りのサンプルを使ってみる
ネ・デュ・ヴァン
香りのサンプルの『ネ・デュ・ヴァン』を購入するのも一つの手です。
ただ金額が張るのでお小遣いで買うにはちょっと高いですね。
テイスティングの習得スピードが格段に上がるので余裕がある人は買った方が間違いないです。
誰かがプレゼントしてくれたらうれしいですけどね。
ワイナロマ
楽天市場でネ・デュ・ヴァンよりもお買い得な『ワイナロマ』という商品を見つけました。
54種のワインの香りが網羅されており、学習教材トレーニングキットとして日本の食品香料会社から発売されているます。
今のところ楽天のみの販売ですね。
試験対策ワインセット
アカデミー・デュ・ヴァンからワインセットも限定販売されているので、ワインスクールに通わなくてもスクールおすすめのワインを購入することができます。
ソムリエ・ワインエキスパートの受験用テイスティングにはおすすめです。
いつも売り切れになるので買うなら早めにアクセスしてみてくださいね。
まとめ
ワインテイスティングの基礎知識、においって難しい【香りの分類11選】を解説してきました。
人の鼻は生まれ持ってある程度能力が決まっていますが、臭覚の能力をほとんど使っていないのが現状です。
訓練すれば誰でも習得できるスキルなので、ぜひ意識して取り組んでみてください。
ソムリエ・ワインエキスパートの試験頑張ってくださいね。
それではまた!
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